|
ＩＯＨとしては１年半ぶりの書き下ろし。しかも、最近は作・演出に専念していた林さんが舞台に立つとのこと、１週間の公演を台風が２度も襲うという前代未聞の公演。 日程のやりくりをつけてようやく楽日にみてきました。 作・演出林 邦應出演（ネタバレあり）
あらすじ舞台は埼玉の郊外にある赤城の家。懐中電灯片手に２人の男。浜野と早乙女。彼らは上司の赤城にある場面を見られてしまったのだ。浜野は背中に彫り物のある男とサウナで親しげにしてたところを、早乙女はコンビニで１０円のウマか棒を万引きしたところを・・・。公務員である彼らは、これだけでも懲戒免職の理由になってしまう。しかも赤城は堅物。かつて自分の先輩の汚職を告発したこともある。そんな赤城に目こぼしを頼みに来たのである。 赤城は不在だが、開いていたドアから入って待っていると、ひばりの家庭教師と名乗る只野という男が奥から出てきた。２人に「赤城を笑わせろ」と、コントを演ずることをアドバイス。藁にもすがる思いでコントを考えるふたり。 すみれとひばりが帰ってくるが、成り行きで縛り付けてしまう。その途中で、これまた家庭教師を名乗る谷村という男がちょっと顔を出して、そして出ていく。変な男・・・。 赤城が帰ってくる。彼の前で必死にコントを演じるふたり。これが笑えないコント。しかし、赤城は全てお見通し、浜野が付き合っていたヤクザ者のことも、早乙女の万引き癖についてもちゃんと調べ、問題なしとしてあったのである。感激する２人。あの只野は誰だ？ 最近、ファックスを多数送りつけてくるストーカーか？ さて、数日後。ひばりの担任の藤原が家庭訪問、赤城と話している。ひばりが修学旅行に行かないと言っているのを心配してきたのだ。原因はタレント活動にあるのではないかとも。 そういう話はすべて母親であるすみれに任せてあるという赤城。そこにオーディションからすみれ・ひばりが帰ってくる。部屋に入るひばり、と、ひばりのＴシャツに「すきやねん」という落書きが、ファックスと同じ筆跡で・・・。 さて、ストーカーは誰なのか、あの只野は何者？ 藤原の謎解きが始まる。 感想（ネタバレあり）
とにかく久しぶりの林さんの舞台である。記憶にある限りは９７年ＧＷの「きみ去りし後」で磯部さんとのＷキャスト。実に５年ぶりだぞ。彼が久しぶりの前説。写真の通り茶髪で登場。出てくるだけで面白い。この茶髪は先日のＩＯＨ＋ＣＲＥＷの長崎ツアーでノリで染めちゃったらしい。 久しぶりの舞台、自らの気分を高揚させるがごとく訳の判らないことをしゃべる。これが懐かしくてうれしい。 あれれ？ あらら？ という感じで話が進んでいく。というのも、これまでの家族シリーズのようにある程度、シチュエーションがチラシ等でわかっているものと違って、全く判らないままなのである。（上記のあらすじでも、肝心の部分には全く触れていないのだ。） 何が起こるか、ワクワクなのだ。ドキドキなのだ。家族シリーズじゃないのかな・・・と。一体、あの男は何者？？やっぱ、これってサスペンスもの？？ いやいや、やっぱ、家族シリーズなんですねぇ。あざといといえばあざといのですが、予想通りの展開。 林の肩の力が抜けた演技はＩＯＨの原点だと思うのだけど、目に焼き付けておきたい。 客演の住吉さんが役と同じ１６歳。そのまんまのかわいらしい演技で○。 公演スケジュール２００２年７月１０日（水）〜１７日（水）
劇場下北沢・駅前劇場料金前売り３，０００円 当日３，５００円（全席自由） |
